発達障害の子供のゲーム時間の目安はどれくらい?

こんにちは!ゆう先生です!
今日は、小学生のお母さんからのご相談にお答えしますね。テーマは、
「発達障害の子供のゲーム時間の目安はどれくらい?」
というご質問です。

こんにちは。ゆう先生。
私の息子は現在小学3年生(自閉スペクトラム症の診断あり)なのですが、TVゲームが大好きです。
マリオカートやスプラトゥーン、大乱闘スマッシュブラザーズなどの主に対戦ゲームが好きです。
現在、おうちでやるゲームの時間は1時間と決めているのですが、最近1時間超えても辞める気配がなく、
またやめるように声をかけると、すごい怒ったような顔でやめるので、ちょっと後味が悪いです。
もう少しゲーム時間伸ばそうかと考えているのですが、先生だったら、どのくらいの時間が最適だと思いますか??
というご質問になります。
結構、あるあるの質問でございますし、僕自身もニコニコ学習塾でTVゲームをよく行うので、そこら辺の回答が出来ればと思います。
ちなみに僕も子供の頃(特に質問者同様、小学3〜5年生)は、友達とゲームしまくっていました。
あの頃を思い出すと、ゲームして、飽きたら公園行って、遊戯王のカードゲームをして、駄菓子屋行って終わるみたいなことを、下校後の2時間くらいでやっていて、
今思うと、すごいアクティブだったなと感じます。笑
まず自閉スペクトラム症の特徴とは?

大きくは3つの特徴があります。
- 対人関係の困難さ
- こだわりが強い
- 感覚の偏り
その中でも、ゲームなどの特定の物事への強い関心などは「こだわりの強さ」と関連がありそうな気がします。
またこだわりが強いと同時に、環境等の変化に弱いので、今やっていることに区切りをつけて、別のことをするのに時間がかかる時もあります。
ただ今回のケースだと、自閉スペクトラム症の要素だけでなく、ADHD(注意欠如多動症)の不注意要素も、実は内在していて、
自閉スペクトラム症の特徴と、組み合わせて過集中気味の場合も考えられます。
つまり、切り替えが難しい!ってことです。

またこれは発達障害問わず、まだまだ脳が未成熟な子供にはよく該当することなので、世の中の多くの大人は困っていることかもしれません。
ただ、発達障害の子供の方が、能力の出っこみ引っ込みが強い場合が多いので、より我慢ができなかったり、切り替えが難しかったりします。
思春期・反抗期について
また小学3年生はまだまだ子供とはいえ、体や心が大人になる準備が少しづつ始まっています(つまり思春期・反抗期)。
なので、自分勝手に物事を判断したり、逆に驚くほど柔軟に物事を考えて行動できたり、
特定のことは我慢が効きづらい反面、自分の目標に向けて前向きに努力できる時もあります。
なので、まさに自立に向けて成長しており、その時、特に親への態度は人によって様々ですが、
今回のケースのように悪態をつくこともあるかと思います。
ゲームの時間は2時間以内にしましょう
一応、ゲームに関する研究は様々ありまして、研究によっては、

ゲームは良くないよ。
なんてことが書いてあることもあるのですが、よくよく読むと多くの場合、

長時間のゲームは良くないよ。
ってパターンがとても多いです。
たとえば、暴力的なゲームをやったら暴力的な子供に育つというわけではございません。
例えば、暴れん坊将軍を見たからと言って、暴れん坊将軍になった大人は誰もいないように、それ自体が悪影響を与えるか?と言われると答えはNOで、単一ではなく複合要因があるようです。
例えば、家庭や学校でのコミュニケーションが少なく、自分が楽しめことが少なく、結果としてゲームの世界に長時間没入している状態のゲームは危険といえます。
この状態の時には、ゲームをエンターテイメントとしてプレイしているわけでなく、ゲームを自分人生の投影として見ている可能性が出てきます。
それの何が悪いの?
と言うと、ゲームで起こっていることを信じやすく(盲目的に)なると言うことです。
これはSNSにも言えることですが、自分の生活の中の楽しみの一部ではなく、生活そのものになってしまうといえます。
そうなってくると、ゲームの中で良いとされていることが、自分のリアルの世界でも良いとされていると誤認しがちになりますし、
結果として、暴力的な行動を正当化する可能性もあります。
元々、脳はフィクションとリアルの違いを上手く認識できません。
また子供は、脳がまだまだ未成熟なので、よりその傾向が強くなります。
ゲーム自体は悪ではありません。むしろ、様々な事柄をインプットしたり、シュミレートしたりするのにとても助かります。
現実のアフリカに行くことは難しくても、ゲームの中のアフリカは一瞬で行けます。
ただそれはあくまで、子供を取り巻く人生の一部であり、エンターテイメントとしての活用が大事なのです。
それも踏まえて、いろんなデータや研究で言われているのが1日、3〜4時間以上のゲームは危険かもしれない。だったので、
個人的には最大2時間までで、あくまで本人と話し合い、ゲーム以外のこと(外遊び、勉強、スポーツ、習い事、友達付き合いなど)もすることを前提として、
ゲーム時間を一緒に決めるのが良いと思います。
正直、多くの専門家は一日1時間推奨としています。
僕も正直、ほぼ同意見ですが、どうしてもやらないと気が済まない子の場合は1時間2セットみたいな感じで、休憩などを挟みつつ、最大2時間が限度かな〜と思います。
またゲームの種類を変えるとか、プレイする人数を変えるとか、バリエーションがあればより良いかもしれません。以上です!
ニコニコ学習塾では?
一応、僕の塾でのTVゲームの取り組みに関しては、ちょっと解説します。
今の所、ゲームに費やす時間は、最大40分程度ですかね。
基本的に「塾」なんで、ゲームをしにきているわけでなく「勉強」しにきているので、そんなにガツガツやりません。
僕の塾は月3回なので、そのうち1回をお楽しみ会としております。
なので、勉強メインの日は、やっても15分程度。
お楽しみ日に関しては、最大40分程度です。
やっているゲームは主に今回の質問者さんと同じで、マリオカートやマリオパーティなど行っています。
ただ最高に盛り上がっているのは「ポケモンスタジアム2」ですね笑
サンドの穴掘り競争が最高ですし、ピッピの指振り教室がとてもワーキングメモリーに良いです。
まぁやっている中で面白いことに気がつくのですが、特に自閉スペクトラム症の子供や知的に遅れがある子の場合、
ステックをスムーズに動かしながら、画面の状況を把握して、コマンド入力をすることが難しいのですよ。
またそれができない子供の多くが、目が一点に集中しがちで、周りの状況把握するところまではいかない傾向がありますし、
ゲームをしながらリアクションすることが少なくなります。
つまり、体との協応ができていないし、前頭前野の処理が追いついていないと考察しております。
この部分のトレーニングに意外とゲームって良いよね(笑)と思うので続けていきます。
またやっぱり、コミュニケーションが希薄な現代だからこそ、どこかに集まってやるゲームは大事だな〜と感じます。

まとめ
今日は、「発達障害の子供のゲーム時間の目安はどれくらい?」と言うテーマでお話ししました。
ゲームも含めて、SNSなども自分の人生を豊かにも、悪い方にも促していきます。
ただどちらも共通しているのは、リアルでのつながりや活動はあるか?ということです。
僕らの世界の基盤はあくまで「今ここ」にあります。
ゲームの世界も、SNSの世界も「今ここ」をより楽しむためのエンターテインメントの一部ということを忘れないでくださいね。
そんな感じで本日の投稿でした。