通常学級について|障害児(発達障害児など)の就学解説
こんにちは、療育の先生、ゆうです。
多くの子どもたちが通う一般的なクラスである通常学級についてご紹介します。
他の記事で「通級」のことや「特別支援学級」のことなども解説しているので、そちらも併せて読んで頂ければ幸いです。
通常学級の特徴
お子さまの就学を考える際、通常学級への入学を希望する保護者の方も多いでしょう。
しかし、発達や学習面で支援が必要なお子さまが、通常学級でどのように過ごせるのか、不安を感じている方もいらっしゃるかと思います。
ここでは、通常学級の特徴と、支援が必要なお子さまへの配慮について、わかりやすくご説明します。
- 1学級あたりの人数は35人
- 検定教科書を使用
- 一斉指導・集団での学習活動が中心
1学級あたりの人数は35人
2021年3月に義務標準法が改正され、小学校の全学年で1クラスの定員上限が35人となる「35人学級」が導入されました。
これにより、教師一人あたりの児童数が減り、よりきめ細やかな指導ができることを期待しているようです。
検定教科書を使用
検定教科書とは、文部科学省が検定を行い、教育課程に沿った内容であると認めた教科書のことです。
全国の学校で使用されており、標準的な学習内容が網羅されています。
通常学級では、この検定教科書を使って授業が進められます。
一斉指導・集団での学習活動が中心
一斉指導とは、教師がクラス全体に対して同じ内容を同時に教える指導方法です。
個別学習や小集団学習と比べ、集団での学習活動は、子どもたちは協調性や社会性を身につける場面が多くなりやすいです。
支援が必要なお子さまへの配慮
通常学級でも、支援が必要なお子さまが安心して学べるよう、さまざまな配慮やサポートが行われています。
学級担任による個別の配慮
- 座席の位置の工夫 お子さまが集中しやすいように、前方の席や出入り口に近い席に配置します。
- 個別の声かけ 授業中や休み時間に、お子さまの様子を気にかけて声をかけることで、不安を軽減します。
- 課題の調整 お子さまの理解度に合わせて、課題の量や難易度を調整します。
合理的配慮の申し出
お子さまや保護者から教育的ニーズに応じた合理的配慮を求める申し出があった場合、学校は可能な範囲で対応します。
- 指導方法や教材の工夫 お子さまが理解しやすいように、授業の進め方や教材を工夫します。
- 環境の整備 教室内の環境をお子さまに合わせて調整します。
特別支援教育コーディネーターとの連携
特別支援教育コーディネーターとは、学校内で特別な支援が必要な児童のサポートを担当する教員です。
- 支援方法の検討 担任の先生と連携し、お子さまの特性に合わせた支援方法を検討します。
- 教師間の情報共有 学校全体でお子さまをサポートできるよう、情報を共有します。
保護者の方が感じる不安とその解消方法
不安1: 集団での授業についていけるか心配
解消方法:
- 個別のサポート 学級担任や特別支援教育コーディネーターと相談し、必要なサポートを受けられるようにします。
- 通級指導教室の利用 特定の教科や時間に、個別の指導を受けられる通級指導教室を利用できます。
不安2: 他の子どもたちとうまく関われるか心配
解消方法:
- 社会性の育成 学校でのグループ活動や交流の場を通じて、協調性やコミュニケーション能力を育てます。
- 教師の見守り 担任の先生が日常的にお子さまの様子を見守り、必要に応じてサポートします。
不安3: 学習の遅れや苦手な教科が心配
解消方法:
- 課題の調整 お子さまのペースに合わせて、課題の量や難易度を調整します。
- 家庭との連携 家庭での学習サポートについて、学校と情報共有しながら進めます。
就学に関する具体的な取り組み
就学相談の利用
就学相談とは、お子さまの就学先や必要な支援について、教育委員会や専門家と相談する機会です。
- 面談の申し込み 在籍している園を通して、小学校での面談を申し込みました。
- 特別支援教育コーディネーターとの面談 お子さまの特性や必要な支援について詳しく話し合い、具体的なサポート内容を確認しました。
- 通級指導教室や特別支援学級の担当者との面談 他の選択肢についても情報を得ることで、最適な就学先を選ぶ手助けとなりました。
サポートシートの活用
サポートシートとは、お子さまの特性や必要な支援内容をまとめた資料です。
- 情報の整理 お子さまの得意なこと、苦手なこと、好きなこと、困っていることなどを記載します。
- 関係者との共有 担任の先生や特別支援教育コーディネーター、保護者が共有し、一貫した支援を行います。
最後に
通常学級、特別支援学級、それぞれに良さがあります。
お子さまの特性やニーズに合わせて、最適な環境を選ぶことが大切です。
不安や疑問がある場合は、遠慮なく学校や関係機関にご相談ください。
お子さまが安心して「できた!」「わかった!」と成功体験を積み重ねられるよう、学校と保護者が協力してサポートしていきましょう。
ありがとうございました。