2026年の講義

発達障害の児童期の特徴を学年別に解説!小学生の6年間で起こること

yuu

こんにちは、ゆうです。

今日は、発達障害の年代別の特徴について、6歳から12歳まで(小学校時代)を解説していきたいと思います。

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前回は0歳から6歳の幼児期についてお話ししましたが、今回はその続きの動画になります。

小学校時代は心の分岐点

私の視聴者さんで保護者の方が多いのは、多分この年齢帯のお子さんを見ている方だと思います。

また、コメントを見ていても、当事者さんたちでこの時期くらいの記憶が結構鮮明に残っている方が多く、一言で言うとあまり良くない記憶が残っている方が多い印象です。

それくらい、小学校のこの6年間は、楽しいという人もいるでしょうけれども、結構辛かったという記憶がある方も多い時期なんです。

従来の考え方と最新研究

昔は、この期間は幼児期と反抗期に挟まれた比較的平和な時間だと言われていた時期もあります。

でも、最新の研究によると、幼児期に大きく脳の構造が変わった後、さらに成長して大人の脳に変わっていくこの中間帯が、いろんな物事を理解することもできるし、メンタルヘルス的にも結構重要な時期だと言われています。

だから、発達障害の傾向がある場合には、本当に早めに療育をしたり、信頼できる人との出会いが結構重要な時期なんです。

低学年(1〜2年生)の特徴

ADHD:着席の困難

特にADHDの傾向がある子の場合、着席がうまくできていないことが多いです。

6歳頃の定型児童は、前頭前野(前の方の頭で考えることが得意なところ)や大脳基底核という部分の回路が発達してきて、これを結ぶところも発達してきます。脳が結構成熟する子も多くて、衝動を抑えて着席し続ける力が備わってくる時期なんです。

実際、幼稚園や保育園の年長くらいの年齢になると、結構ちゃんと座れていて、しかも10分や15分というレベルじゃなくて、30分くらいしっかり座って何かを見ていることもできるようになっています。

ただ、ADHDの傾向がある子どもの場合には、30分座っているのがちょっと辛くなってきて、椅子の上でもじもじ動いたり、机の上でちょっと鉛筆を出してみたり、消しゴムで遊んでみたり、人によっては鉛筆をカチカチと噛んでいる人もいます。

何にしても、机の上で大人しく座って何かをするということがちょっと難しい。他の子だって動きたいという気持ちはあるかもしれませんが、特にADHD傾向がある子の場合には動きがちだということがあります。

これは何が原因か?というと、 抑制回路の成熟が3年程度遅れていると言われているので、本人の努力不足ではなく、物理的に動きを止めるブレーキがまだかかりにくい状態なんです。だから、立ち歩きや割り込みといったトラブルになってしまうことが多いです。

ASD:感覚のフィルター機能の差

特にASDのお子さんに該当しやすいのが、感覚のフィルター機能の差です。

これは結構分かりやすく、耳を塞ぐとか、大きな音、匂い、暑さ寒さ、光といった情報をちょっと受けすぎてしまって、パニック傾向が起きてしまったり、集中力がなかなか続かないということがあります。

特に低学年の場合、耳を塞ぐ系の行動をよくする子は、発達障害の傾向として結構該当する可能性があると私は思っています。

定型児は、成長とともに不要な音や視覚情報を脳の支障でカットする能力を高めます。

だから、自分が今何か見ている時に他の物事はその目線には入っているんだけれども、集中する場所にちゃんと向くことができたり、ちょっと眩しいなと思ってもすごく極端に感じるというよりは「ちょっと眩しい」くらいで終われるわけです。無駄な情報をカットできるんですね。

ただ、ASDの子どもの場合には、このフィルター機能が十分じゃないので、鉛筆の音やカーテンの揺れ、先生の声の大きさが、私たちが思うよりも大きく届いていて、びっくりしたり聞こえづらかったりするということが起こっています。

これが感覚の洪水みたいな感じになっていて、集中力がなくなってしまったり、パニックの原因になったり、それを避けるために自分の世界に入ってしまうということもあります。

こういった多動的に動いていたり、感覚的に耳を塞いだり眩しがったりすることがある場合には、もしかしたら発達障害の特性として出ている可能性が高いです。

実際、こういうことがあるので、学校の勉強がなかなか集中できずに、どんどん勉強が遅れていってしまうところがあります。

中学年(3〜4年生):9歳の壁

学習が具体的から抽象的へ変化

7歳、8歳、9歳と年齢が上がり、中学年近くなってきた時の「壁」と言われているものがあります。

私も学習支援をやっているからすごくよく分かるのが、大体この9歳頃というのがやっぱり一つの壁だなと思っていて、まさに学習が具体的なものから抽象的なものへと変化する時期なんです。

このあたりから本当に、自力で頑張れない子が結構増してきているなという感じがあります。

学習障害・ADHD:自動化ができない

特に学習障害傾向がある場合、もしくはADHDの場合には、学習そのものの意味や理解がちょっとできないというところがあります。

算数の例

  • 足し算まではできた(1+1、5+5など)
  • でも3+4+5になると「分からん」
  • 引き算になり、なんとなくギリギリできた
  • でも掛け算になると…

掛け算は2年生の後半くらい(今だと11月12月くらい)から入っている学校が多いと思いますが、掛け算は言葉としては覚えられるんです。「2×2=4」「2×3=6」とか。

でも実際、その概念として覚えているのかというと全くそんなことはない。そして3年生に上がった後に来る割り算。割り算もギリギリ掛け算ができる子はなんとなくできるんだけれども、ここに「あまり」が付随してくると、もうここで完全にドロップアウトですね。意味が分からないという感じになってきます。

実際、その前の引き算でも、足し算はできるんだけどなぜか引き算の繰り下がりができないとか、「これどういう意味なんだか分からない」ということが結構多発してきます。

3年生くらいから理科や社会といった覚える内容も増えてきて、9歳くらいで急激な学習の遅れに直面することが多いです。特に発達障害の傾向がある場合には、このあたりの学習で結構つまづきを感じる子が多い印象があります。

脳の基礎スキルの自動化ができない

これは脳の基礎スキルの自動化ができていないために起こっている現象です。

定型の方(私も比較的自分は定型よりだなと思うのですが)は、この自動化ができているかどうかが大きな違いだと思っています。

読書の例で考える 例えば本を読む時、多くの方は頭の中に文字がちゃんと音声として流れるんです。

「9歳の頃、脳は目に見えるものだけでなく」と書いてあった時、これを言葉で言わなかったとしても、この字を追えば自分の頭の中に音声が再現されると思います。これは自動で起こるじゃないですか。

でも、これが発達障害を持っていたり、特に学習障害を持っていると、これが再生されないんです。だから一つずつ「きゅう」「さい」「の」「こ」「ろ」みたいな読み方しかちょっとできないわけです。だからなかなか勉強ができない。

車で例えると 私たち定型の人はオートマ運転なんだけれども、発達障害の傾向を持っている子の場合には、これが手動でやらなきゃいけない。マニュアル運転しなきゃいけないんです。

だから工程も多いし、自動化でできないから、勉強でもう脳がすごく疲れてしまって続かないということが起こる。勉強が続けられない、勉強を避けたくなるということがちょっと起こってしまうんです。

何にしても、この9歳くらいから特に勉強の壁があって、特に発達障害の方は辛い思いをしやすいということです。

学習の自動化とワーキングメモリーの枯渇

読み書きに全エネルギーを奪われる脳

これは実際、当事者さんにお聞きしたことがあるんですが、「自分は読んでいるだけでめちゃめちゃ疲れる」と言っていました。

私もこういうのは頭では分かっていたし、教えていてもそうなのかなと思っていましたが、調べてもやっぱりそうだから、ここは間違いないんだろうなと思います。

定型児は、文字を読むや計算するといった基礎をある程度自動化できるんです。だからすぐにパッと分かるという状態。脳の空きスペース、体力が残っているから、内容の理解に回すことができます。

でも、学習障害傾向があったり、ADHDで成長が遅れていたり、自閉スペクトラムでそういう領域のことに対してあまり知識がない子どもは、すごく毎回必死に文字を解読するんです。一つずつ。

本当に文字を一つずつ読んでいって、そうやっているうちにもう脳のエネルギーをめちゃめちゃ使ってしまって、ワーキングメモリー(短期記憶)を使い果たしてしまう。文字は読めているんだけど、全く意味は読んでいないということが起こっているんです。

私たちも、例えば英語の文章を「あと何分かで全部読め」と言われた時、読めない字があったらもう辞書片手にめちゃめちゃ大変な思いをするじゃないですか。

そういう状態がデフォルトで常に起こっているんです。自動で動いてくれないから疲れてしまう。

だから、勉強が苦手な子、お父さんお母さんがいろんな手を尽くして頑張ったんだけどうまくいかない、当事者本人もめちゃめちゃ頑張っているんだけどなかなかうまくいかないというのは、周りがすごいんじゃなくて、本人が他の人よりも不利な状況で、脳自体がちょっと不利な状況で頑張っているからできないだけなんです。

本人自体が悪いというよりは、そういう脳の構造があるからなかなか難しいんだということ。これを覚えておくのはすごく大事です。

何にしても、エネルギーを使うし、エネルギーを使うだけじゃなくて、それを1時間だったらいいけれども、5時間とか6時間とかあるとなると、なかなかきついのが発達障害の学校生活です。

ASD:リトルプロフェッサー(小さな教授)

学習でつまづかない子もまあまあいます。知識が豊富で大人びた話し方をするASDの子ども、結構いると思います。こんな子たちはたくさんいます。

こういう子たちを、日本ではあまり言わないけれども、リトルプロフェッサー(小さな教授)なんて言い方をするところもあるそうです(外国、アメリカだと思います)。

一方的なコミュニケーション

ただ、これはペラペラペラペラすごく専門知識を喋ってくれるんだけれども、結局一方的なことが多いじゃないですか。こちら側の話を聞いてくれないみたいなところがあります。

これは脳の言語中枢は発達しているんです。実際問題、テストの勉強もまあまあできたりするんだけれども、それを他者と一緒に何かしようとした時には、なかなかちょっと噛み合わないこともあります。

社会的文脈に統合する力が弱いため、相手の表情や状況を読む力が弱いから一方的に喋ってしまう。相手の反応を無視して一方的に話し続けて、「ええっ」と思われてしまうこともあります。これを「御論」という言い方をする時もあります。

知能が高かったとしても、結局のところ相手の状況を読む力が弱かったりする。特にASDの子ども(昔はアスペルガー症候群という言い方をしていました)の場合には、

知能が高かったとしても結構そういうところでコミュニケーションがうまくいかず、結局なんだかんだお友達との関係がうまくいかない。本人もそれを感じてちょっと嫌な気持ちになるということはあると思います。

女の子のカモフラージュ行動

これは女の子にちょっとありがちです。特にASD傾向がある女の子で顕著なのがカモフラージュ行動です。

私も療育を結構やってきてやっと分かってきたのが、女の子は結構隠せるんですよ。

社会的に許される傾向

周りの大人も、良くないな〜と思うんですけれども、女の子の場合には結構、ちょっとドジっ子みたいなことがあったとしても、女の子だと可愛いくらいで何とかなるんです。

でも男の子だと「なんでそんなことできないんだ」みたいになっちゃう。意外と女の子って、小さい頃だとよりちょっと許されちゃうというか、周りから見た時に「あの子はなんとなく許されてしまっている」みたいな状況は結構できると思うんです。

必死に合わせようとする

そういうのも含めて、その状態から自分ができないやつと思われたくないからか、自分を隠す女の子は多いのです。

愛想笑いが上手になるというわけじゃないけれども、なんとなく合わせている。でも蓋を開けるとすっごい疲れていたりすることが多いのが、女の子の発達障害かなとちょっと思っています。

知的な分析によって、友達の仕草や会話をコピーして、無理に社会に適応しようとする。これは別に女の子だけじゃなくて男の子もするんですけれども、特に女の子の場合には顕著だなというのがよく分かります。疲れやすいですよね、女の子の発達障害の子どもたちは。

家での爆発と二次障害のリスク

学校では手のかからない子に見えたり、なんとなく過ごせるんだけれども、実際問題、本人は結構必死に頑張っているから、学校から帰ってきた後にすごく癇癪を起こしたりする。これも結構あります。「お家に帰ってきたらすごく怒るんです」ということ。

あとは、二次障害として不安障害やうつを発症するリスクが高まっているというところもあります。

何にしても、女の子も男の子も、特に現代社会はカモフラージュ行動が多いなというのもちょっと分かってきて、みんな無理してるんですよね。

それが社会といえば社会なのかもしれないですけれども、ただやっぱりガス抜きできればいいんですけれども、ガス抜きもなんだかしにくい世の中だなともちょっと思っています。

高学年(5〜6年生)の特徴

ADHD:外の多動から脳内多動へ

高学年、11歳から12歳くらいになってくると、特にADHDの場合には、昔と比べて明らかに多動の傾向は収まるんです。

これは私も多くのお父さんやお母さんに言っているのが、特に低学年の場合にはすごくウロウロウロウロ動き回るんで、「これが小学校5年生くらいになると結構落ち着きますよ」とも言いますし、実際問題で落ち着くんですね。

ただ、これにはすごく注意点があって、ウロウロはしないけれど、実際問題、内面、頭の中が多動になっているんです。

脳内多動と言われるんですけれども、結局、外の多動までは普通に走り回ったり、すごく違う動きをしていたんだけれども、それが外側じゃなくて内側で起こる。だからいろんな頭の中で想像が飛び交っちゃったり、思考が飛び交っちゃったりしているわけです。

だから先生の話を聞いているように見えるんだけれども、全く聞いていないということが起こったりするわけですね。

特に不注意優勢型というこういう場合に言われがちなんですが、これはパッと見、誰にも害を与えない時もあるわけです。そうなると、本人は本当に学校に来て勉強は全然分かっていないんだけど、時間だけ過ぎていくということが結構起こります。

この脳内多動を早くジャッジできれば早ければ早いほどいいと思います。本人もカモフラージュ行動じゃないですけれども、隠すんですよね。分かっているようなふりをするというか。

特に多動傾向がある子の場合には成長もちょっと遅れているという話をした通りなんですが、こういうふうに脳内多動になった時にも、かなり注意が必要というか、分かっていないのにどんどん物事が進んでいっちゃって、本人たちが本当にその時学ばなきゃいけないことが学べずに進んでいってしまうことがあります。

時間感覚の問題

これもADHD傾向があるお子さんに多いと思いますし、幼少期にも該当するんですけれども、特に高学年くらいになってきた時に大きな問題というわけじゃないんだけど、問題がより強くなるのが時間感覚です。

「あと5分」とか「あと10分」とか、そういうのが分からない。時間の感覚が脳に刻まれない子が、特にADHDがある子はちょっと多いという印象です。

10歳過ぎの定型児との違い 大体10歳過ぎてくると、定型の児童の場合には時間の経過を予測して動くんですよね。「もうちょっとしたら終わるからこうしよう」みたいなことができたりします。

でも、ADHDが結構ある場合には、時間の目が見えない状態。なかなか時間の感覚を掴みづらい。今何時とか何分後に終わるとか、今時計を見ているんだけど時計が何を差し示しているのかをよく分かっていないという感じだから、今この瞬間の刺激のみ反応するんです。

私の経験(恥ずかしいですが) これはADHDあるあるだと思うし、私もこれは自分のあるあるだったので話すの恥ずかしいんですけれども、学校に行くまでギリギリで用意してギリギリで行くとか。

私は高校生の時、大体いつも電車ギリギリに乗ってそのギリギリのバトルをしていたんです。電車に乗れるか乗れないかみたいな。乗れないこともいっぱいありました、ギリギリ間に合わなくて。でもなんかギリギリにならないと動けないんですよね。

これが本当にADHDはめちゃめちゃ該当してしまって、例えば宿題も「あと何分後にやろう」がよく分からないし、「何分に終わりにしよう」もちょっと分からない。準備が間に合わないこともあるし、こういうのがいろいろあるわけです。

時間感覚がちょっと曖昧だと言われているんですが、特にADHDはそういう傾向があります。これは小さい頃からそうなんだけれども、やっぱり小学校5年生とか6年生になってきた時に、この時間の感覚が分からないと周りから結構怒られたりするんですよね。

「なんでできないの」と言われるんだけれども、これは脳内がまだまだそういうのがちょっと分からない、感覚的に掴めないから困っている。本人も困っているんだけれども、周りから見たら「こんな年になったのになんでできないの」と思われることが多いのが、この時期かなと思っています。

集中したい時に勝手に空想が入り込む

これもADHDあるあるですし、ADHDじゃなくても結構自閉傾向がある子でも授業中こんなことをやっているなということが多いです。

DMN(デフォルトモードネットワーク) ぼーっとしている時に、人間はいろんなこと頭の中で考えちゃったり、頭の中をちょっと整理したりするモードがあるんです。

集中する時のスイッチとぼーっとする時のスイッチがあるとした時に、本当だったら授業中は集中する時のスイッチを押さなきゃいけないじゃないですか。頑張ってやろうとしてね。

なんだけれども、発達障害がある場合は、このスイッチがちょっとうまく動かないんです。

リラックスしている時によく起こるデフォルトモードネットワークというのが頭の中で起きてしまって、空想や思考の世界に没入しちゃって授業を聞いていないということがちょっと起こるんで、まさに心ここにあらずみたいな状態がちょっと起きちゃうというところです。

アストロサイトのガス欠説(最新研究)

これは最新研究なんですが、神経細胞にエネルギーを運ぶアストロサイトというのがあるらしいんです。これが機能不全しているとADHDは言われています。

ADHDって疲れやすいって言うじゃないですか。それは、集中が必要な場面で脳へのエネルギー供給(アストロサイト)が追いついていない。

だから、シンプルにADHDが疲れやすい理由は、常に脳みそがガス欠状態だということ。栄養が足りない、ガソリンが足りないのに「動け」と言っても車は動かないみたいな感じです。

特に高学年くらいになってくると、処理が重くなってくるわけですよね。計算もすごく複雑化してくるし、国語の文章もたくさん読まなきゃいけない。そうなってくると、もう「俺はできない」みたいなことがちょっと起こっちゃうわけです。

この持続的な集中ができない、特に高学年くらいになってくるともう諦めちゃったという人も結構多いんですが、これは脳の燃料不足が関係しているというところもあると言われています。

自分と周りの違いに気づき始める辛さ

最後に、全般的に10歳くらいから起こるちょっと悲しい現実としては、やっぱり自分と周りの違いに気づき始める、自分と周りがちょっと違うなということに気づき始めて、傷ついてしまうということが結構あります。

メタ認知の発達と自己否定

高学年くらいになると、次の段階、思春期になる。まさに大人の脳にどんどん近づいていっているわけですよね。そうなってくるとメタ認知という自分を客観視する能力が、どんな子でもちょっとずつ身につくわけです。

すると、周りと自分がちょっと違うということに気づき始めて、「なんで自分だけできないのかな」と思う。これは早い子はもっと早い段階から気づくんだけれども、特にこの時期になってくると、この自己否定感がちょっと強くなります。

学校にはちょっと行きたくないなと思う子もちょっと多くなってきますし、特に学校の成績も落ちているから、「もう学校に行きたくない」もあるんだけれども、それより何よりも「自分はこのままじゃここにいたくない」みたいな、そういう自分を抑えつけちゃうみたいな子が多いです。

心を壊さないことが最重要

だから、ここまで来て本当に思うこととしては、やっぱり心を壊さなければ何とかなることが多いと僕は思ってます。

この時期まで来て、もう自己肯定感がなくなっちゃって「もう自分は何やってもダメだ」みたいなこと、特に学校生活の中の勉強のところでさらされ続けると、この時期になると心の力がなくなっちゃって、燃え尽き症候群みたいになっている子が結構いるなという印象があります。

だから、「自分は自分のままでいい」という自己肯定。綺麗すぎる言葉ですけれども、すごく大事です。やっぱりお父さんお母さんにおかれましては、子どもたちがこの時期くらいまでは、どうにかこうにか、いろんな大変なことはあるけれども、心の力を保っていられるように声かけをしていく必要があるのかな?と私はちょっと思っています。

まとめ:小学校時代は自分を知る時期

一言で言うと、この児童期なんですけれども、子どもが一つずつ大人に近づいていく段階の中で、いろんなことに気づいたり、いろんな現実にぶち当たる瞬間なんだと思うんですよね。

小学校という時期の特徴

  • 幼稚園児:まだまだ分からないことがたくさんあって、それで良かった状態
  • 小学校:まさに自分というのがだんだん分かってくる時期
  • 中学生:もう現実の自分というのをよく分かっている段階

だんだん分かってくるということは、迷ったり悩んだりという状況に、本人たちは直面するんじゃないか…と思うわけです。

だから、この時期の本人たちの心を守ってあげるということは大事ですし、心が折れちゃう前に、やっぱり支援をしていく必要があるのかなと思います。

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本音で向き合うことの大切さ

ある時期まで来たら、「あなたの脳はこうなんだよ」という開示をしていくことも少し必要なのかなとちょっと思っています。隠さずに本心でぶつかっていくということは少し大事かなと。

本心を伝えすぎると家族間でちょっと関係性が破綻する可能性もあるから伝え方は大事かなとは思うんですけれども、ただやっぱり本人のことを思うのであれば、

本人が傷つくことを恐れすぎずに、必要なことをちゃんと一つずつクリアしていくことが大事です。

「確かに君はこれはできないんだけれども、こういう得意なところがあるから、ここは頑張っていこう」とか、「これくらいできれば十分だよ、しなくていいよ」とか、そういう声かけをちょっとしてほしいなと思っています。

小学校の6年間は、発達障害のお子さんにとって本当に大変な時期です。でも、適切なサポートと理解があれば、心を守りながら成長していくことができます。

それでは、皆様よき療育ライフを。

ABOUT ME
ゆう先生|Yuu
ゆう先生|Yuu
子どもの発達の専門家
現役児童指導員。一般社団法人dil理事。年間300回以上、通算2000回以上の療育。児童発達の専門家。富山県内の療育施設で主に児童・幼児の療育を行っています。ニコニコ学習塾も絶賛活動中。
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