発達障害の幼児期の特徴を年齢別に解説!0歳〜6歳の早期発見ポイント
こんにちは、ゆうです。
今日は「発達障害の年代別の特徴・様子」というテーマでお話していきたいと思います。

まず、皆さんに質問です。人間が平均寿命0歳から80歳くらいまでの中で、一番脳が発達する時期はいつだと思いますか?
0歳から6歳が最も重要な時期
答えは、0歳から6歳です。
この時期は、人間の人生の中で最も脳が変化しやすく、成長している時期なんです。大枠で言うと、0歳から6歳で脳の約80%ができあがると言われています。
つまり、この時期は発達障害的な傾向があったとしても、適切な療育や環境構築によって本人の脳を変化させられる可能性がある、非常に重要な時期なんです。
今日の動画では、幼児期の発達障害の特徴について解説します。これらの特徴に当てはまっていたら、もしかしたら発達障害かもしれない、というポイントをお伝えしていきます。
早期に発達障害が分かった場合、早めに療育をして本人ができることを増やしていくと、その後の人生も生きやすくなるという研究結果もあります。この動画が、そういったきっかけになれば嬉しいです。

脳の発達メカニズム:「繋げる」と「削る」
発達障害を理解する上で、絶対に知っておいてほしい大前提があります。
脳には「繋げる」と「削る」という2つの工程があるということです。
特に0歳から6歳は、この繋げると削るという作業が、大規模な工事のように行われます。
神経の繋がりが過剰に作られる
脳は生まれてからすぐ、神経の繋がりが過剰にガーッと作られます。0歳、1歳、2歳、3歳、4歳という流れで、すごく神経の繋がりが過剰に作られるんです。
でも、過剰に作られすぎるとお風呂の水が溢れるように頭がパンクしてしまうかもしれません。それだと困るので、その後ちゃんと不要な繋がりを整理する刈り込み(プルーニング)という作業が行われます。
盆栽に例えるとわかりやすい
定型発達を盆栽に例えるなら、ちょうどいい形、バランスの取れた美しい形が定型発達だとします。
一方、自閉症や多動症は、その枝の位置が違ったり、伸びすぎたり、伸びなさすぎたり、局所だけすごく伸びて他は全く伸びないといった、いびつな形になっているイメージです。
療育というのは、この盆栽のいい形に近づけるために、あれやこれや手を加える作業だと言えます。盆栽師がハサミでチョキチョキと形を整えるように、脳も実際にそういう活動(刈り込み)を行うんですが、ASDやADHDはこの刈り込み方が一般とは違う動きをしてしまうんです。
だから、専門性を持って刈り込みをサポートしてあげることが大事なんです。
ASDとADHDの脳の違い
ASD(自閉スペクトラム症)の脳の特徴
ASDは、刈り込みが十分に進んでいない状態だと言われています。
盆栽で言えば「ボサボサ」という感じです。ただし、最近の研究では、ASDには「局所的過剰結合」という特徴があることもわかってきました。
盆栽で例えるなら、下の部分だけすごく極端にモッサモサになっているのに、上の方になったら枝が1本しか生えていないような状態です。全体バランスで見ると、すごくいびつな形になってしまうんですね。
感覚過敏が起こる理由
この刈り込みが進んでいないことで、どうなるかというと、特定の音や光に対して、一般の人が「1」の感覚で得るものを、ASDの子どもたちは「10」くらいに感じてしまうんです。
私たちは音量1で音を聞いて「まあ普通だな」と思いますが、それを音量10にして聞いたらめちゃくちゃうるさいと思いますよね。でも、ASDの子どもたちはデフォルトで10みたいな感じなので、同じ音がすごく大音量で聞こえてしまうんです。
細部はわかるが全体把握は苦手
基本的に、細部に関してはよく分かります。視覚で見たものを写真のように再現する「視覚優位」というところがあります。自分の得意分野に関してはものすごく分かるんだけれども、それがどういう意味をしているのかを理解するのは苦手な子も多いんです。
これは、脳全体を結ぶ遠距離の通信が弱いからです。
例えば、視覚は後頭葉で処理されますが、それを意味として理解するには前頭葉まで情報を持っていかなければいけません。前と後ろというちょっと遠いところにあるわけですが、この通信が弱いんですね。
見るだけの後頭葉(視覚)だけなら強いんだけれども、その意味を考える全体統合の前頭葉とは離れているから、遠距離通信が弱い。携帯電話が山奥で繋がらないみたいなことになってしまうので、文脈や全体像の把握は苦手になる傾向があります。
ADHD(注意欠如・多動症)の脳の特徴
ADHDに関しては、盆栽自体の成長が遅いと言われています。
刈り込みが遅れているわけではなく、全体的にゆっくり進んでいるのがADHDの脳の特徴です。定型の子どもたちよりも2年から3年ほど緩やかだと言われています。
これは実際に該当しているなと思うことが多くて、幼児の児童発達支援をやっていると、6歳頃になってADHDの子どもがやっと「なんとなく話が分かるようになってきたな」ということが多いんです。
6歳マイナス3で3歳。定型の3歳くらいがやっと話を聞けるようになってきた時期とすごく重なるんですよね。
そう考えると、見た目は大きいんだけれども、中身はまだまだ幼いということが起こるわけです。コナン君の逆バージョンで「見た目は大人、頭脳は子供」みたいなことが起こってしまうのが、ADHDの脳の特徴だと言えます。
だから、例えば6歳の子どもに「みんなこんなことできるのに」と言っても、本人の中身の成熟度合はまだ3歳くらいでしかないので、実際問題まだまだ成長していないということなんです。
興奮と抑制のバランスの問題
ASDやADHDの子どもたちは、脳の中の興奮と抑制のバランスが異常になりやすいと言われています。
私たちの脳の中には、信号を伝える「興奮」(例えば「美味しいものがある」「いい音が聞こえてきた」「いい匂いがする」)と、それを鎮める「抑制」という機能があります。
基本的に発達障害の子どもたちは、興奮が強く、抑制が弱いと言われています。
GABAの役割
成長とともに、GABA(ギャバ)という物質が抑制の役割を果たしてくれるんですが、発達障害の子どもはこのGABAをうまく活用できていない、または量が少ないため、切り替えまでに時間がかかると言われています。
ちなみに厳密に言うと、GABAは生まれてから1〜2歳くらいまでは興奮の作用があって、その後2歳以降に関しては抑制の方にシフトします。ASDに関しては、この推移がうまくいっていない、つまり幼児期の頭のままの状態で大人になっていることが言われたりもします。
高性能な車にちっちゃいブレーキ
例えるなら、すごく高性能な車、F1レースカーみたいなものに乗っているんだけれども、一般の人にはちゃんとブレーキがついているのに、発達障害の子たちにはすごく小さくて分かりにくいブレーキが付いているような感じです。
ブレーキを押すタイミングも遅れちゃうかもしれないし、「ブレーキどこだ」と探しちゃったりする。F1カーでビューンと進んで、カーブが近づいてくると焦って焦ってしょうがない。実際ブレーキを踏むんだけどなかなか止まれない——そんなことが発達障害の子どもたちの脳の中で起こっているんです。
アクセルとブレーキで言えば、ブレーキの力がめちゃくちゃ弱いのにアクセルはめっちゃ強い、という感じ。だから脳が常にフル稼働状態、過剰状態になりやすいと言われています。
結局、ちょっとした刺激ですごくパニックになったり、逆になかなか切り替わらなかったり、不安を強く感じすぎるのは、この興奮と抑制のバランスがうまくついていないからなんです。
年齢別の特徴と気づくポイント
ここからは、各年齢での特徴と気づくポイントについて、具体的に解説していきます。
療育をしていて「ここだけは絶対該当するよね」という部分をピックアップしましたので、これらの特徴がよく見られる場合には、早めに病院に繋がったり、幼稚園や保育園の先生に相談してほしいと思います。
0歳〜1歳:体の動かし方、視線に初期の特徴が現れる
特にASDの子どもに見られる傾向です。
筋緊張の異常
- 首の座りや寝返りといった運動発達の時に、体が極端に硬い、またはぐにゃぐにゃ
- 発達障害を判断する時、体が「ちょうどいい」じゃなくて、カチンコチンかふにゃふにゃという感じがあります
社会性の欠如
- 抱っこしても目が合わない
- あやしても笑わない
- 無表情
よくあるのが、上の子を連れてきていて下の子を産みましたという時に、「上の子と比べて、この子はあまり泣かないし、結構手間がかからなくて助かっています」と言われることがあります。でもそれは、もしかしたら発達の傾向の一部かもしれません。
あやしても笑わない、抱っこしても目も合わない、あまりにも大人しいという場合には、もしかしたら発達障害かもしれないと思っておくことはすごく大事です。
これは何で起こるのか? 「社会脳」と言われる、人との繋がりを司る脳の領域が準備中、つまりなかなか成長していないから分からないという状態なんです。
1歳〜2歳:共同注意の欠如が顕著に
この時期も顕著に出てくるのが「共同注意」です。「あ、見て」とか、共感を求める行動に注目することがすごく大事です。
クレーン現象
1歳を過ぎると、子どもは自分が興味があるものを指差したり、親と気持ちを共有しようとしたりし始めます。でも、ASDのリスクがある場合には、欲しいものを取るために「あれ」「これ」も言わずに、親の手を道具のように使うクレーン現象をよくやります。
これはかなりやります。小さい子もちょこちょこありますが、これしか使わないというくらいこればっかり使う場合には、もしかしたら自閉症の傾向があるんじゃないかと見ていいと思います。
指差しに反応しない
指差ししても、その先を見ない。例えば声をかけて「○○ちゃん、これ何々じゃん」みたいに言っても全然見なかったりする場合には、基本的にもしかしたら発達障害かもしれないと見るのが大事です。
これは何を意味しているのか? 他者の心を意識する脳機能の発達が、まだまだ道半ばというサインです。
言葉の退行(重要!)
もう一つ重要なのが、一度出た言葉が消えることがあるんです。
これは本当にあって、今まで言葉を急に覚え始めたなという時期がASDの子どもにはあります。しかも他の子と比べて早いこともあるんですが、その瞬間は良かったのに、急に1〜2ヶ月したら全く喋らなくなってしまったということが結構あります。
これは「言語退行」と言われていて、1歳半から2歳頃に獲得した言葉が退行してしまうんです。脳内で神経回路がこの時期はすごく大幅に作り替えられている時期なので、一時的に通信エラーが起きてしまう。今まで覚えていたことの回線というか道路が繋がらなくなっちゃった状態なんです。
結果、今まで喋れたことが喋れないし、喋らなくなっちゃうから結局忘れてしまうこともあります。途中でまた繋がって喋り出せることもあるかもしれませんが、知的課題がある場合にはここが繋がらないということも多い印象があります。
エコラリア(オウム返し)
言葉をそのまま返すエコラリアも、この時期特有の特徴です。
これは3歳でも4歳でも5歳でも該当するんですが、特に「○○ちゃん」と言った時に「○○ちゃん」と返す、会話が噛み合わないというか「何々してね」「何々してね」みたいな会話になっちゃう場合には、自閉症の傾向が強いなと感じます。
言語退行が起こっている場合には、特に個人的には早めに療育した方がいいと思っています。
2歳〜3歳:こだわりと激しい癇癪
2歳〜3歳は分岐点になる部分も多い時期です。
ただ、この時期は一般の子どもでもプチ反抗期みたいなこともあるので難しいところもあるんですが、こだわりや激しい癇癪がこの時期に起こっている場合には、もしかしたらと思っておいていいと思います。
独特な遊び方
- 車をずらっと並べる
- タイヤをずっとぐるぐる回す
- 積木をずっと並べる
他の子だと、ごっこ遊び(お姫様ごっこ、スーパーヒーローごっこなど)が起こるんですが、自閉症の子どもに関しては、むしろ逆パターンで一人で黙々とこういうのを積み重ねたり並べたりすることが多いです。
これをちょっとでも崩されたり、やっている最中に違うことをさせようとすると、すごく癇癪を起こしたり、パニック状態になってしまうことも結構あります。
これは何を意味しているのか? まだまだ脳も発達していないし、特に自閉症の子どもたちだったらこだわりから来ること。ADHDの場合には、脳がまだまだ幼いからやれる遊びがかなり限定的なんです。
何かさせようとしてもすごく嫌がったり、こだわりを持っていたり、癇癪がひどかったりする場合には、もしかしたらそうかもしれないと思っておいて間違いないと思います。
3歳以降:ADHDの特徴が分かりやすくなる
ここまでは比較的自閉症の話が多かったと思いますが、正直0歳から3〜4歳くらいまでは、ADHDは他の子と比べて「元気だな」と思ってしまってもしょうがない部分もあります。
逆にASDに関しては、本当に幼少期から見た目的な特徴(0歳から体がぐにゃぐにゃなど)があって分かりやすいところもあるんですが、ADHDに関しては3歳以降から分かりやすくなってくると思っています。
ADHD:3歳以降の特徴
幼稚園・保育園での行動
- 静かに座っていられない(これはめちゃくちゃあります)
- 常に手足を動かしている状態
これは何が原因か? 脳の抑制機能が未熟だから。3歳だったら精神年齢としてはまだ1歳くらいかもしれないし、6歳だとしてもまだまだ3歳くらいの精神年齢しかないので、周りの子が静かにやっていても、自分は静かにできないということが起こります。
一つの遊びを最後まで終えられない これはよく観察するとすごく該当するんですが、一つの遊びを最後まで終えられないことが結構あります。勉強もそうだし、何でもそうなんですが、結構ジャンプしていっちゃうんですね。
途中までやっていて、親がついていたらできるんだけれども、そこがちょっと離れた隙に見るともう違うことをやり始めちゃっているということがすごくあります。
多動や衝動的に動いたり、遊びがコロコロ変わる場合には、基本的にはADHDかもしれないと思っておいた方がいいです。
これは何が原因か? 前頭前野という前頭葉が「今何をすべきか」という情報を保持し続ける力が十分に育っていないから起こると言われています。すごくシンプルに、まだまだ幼いから自分本位で動いてしまうということです。
ASD:3歳〜6歳の特徴
ASDの方はすごく分かりやすいんですが、集団の中で孤立や独り言が目立つようになってきます。
コミュニケーションの特徴 言葉は結構流暢に喋る子もいるんだけれども、流暢に喋っているんだけどそれをコミュニケーションとして使っているんじゃなくて、自分の言葉、自分の専門知識みたいなのをずっと喋っているということがあります。
言葉が流暢になっているから大丈夫、じゃなくて、人に押し付けている、人はなんか聞いてくれているというか、コミュニケーションしているというよりは一人で喋っているに近い。ずっと私がYouTubeでこうやって一人で喋っているみたいな感じでやっている場合には、ASDっぽいかなというところがあります。
何にしても、相手の気持ちを推測したりコミュニケーションが苦手だから、集団の中で一人で遊ぶことを選んでしまう傾向があったり、友達と遊んでいても最初に自分のルールを押し付けちゃうということがあります。
ここら辺があることによって、お友達からちょっと敬遠されてしまうこともありますし、さらに二次的、三次的に孤立化傾向がちょっと進んでいくのがASDの子どもです。
専門的な興味 プラス、興味の対象も専門的な知識がどんどん好きになっていきます。
電車が好きな子はもうものすごく電車が好き。そして電車からさらに時刻表になり、時刻表からダイヤの動きまで、みたいなことがだんだんできるようになってしまったり、図鑑も虫だったら100種類でも200種類でも300種類でも覚えていますみたいなことがちょっと起こります。
こうなってくると、例えば電車の話をふわっとした表層的な話をしている周りの子と比べて、「はやぶさが」「ドクターイエローは」みたいな話になってきた時に、分からないこととして言葉のコミュニケーションがうまく取れないことも起こるので、なかなか孤立しやすいということがあります。
一方的になりやすいのが、ASDのこの時期に該当すると思っています。
まとめ:早期発見・早期療育の重要性
今日お話しした内容が、私が療育をたくさんやってきて、特に見るべきポイントだと思っているところです。
手をヒラヒラしているとか、ボーっとしているということも気になる時はありますが、大枠はさっき言った特徴が、私の中で特に気になるポイントです。
チェックポイントのまとめ
- ASDの場合:人とのコミュニケーションが取れていない場合には可能性がある
- ADHDの場合:多動や衝動、自分のコントロールが効いていない(癇癪もそう)場合に該当する可能性が高い
お父さんお母さんにおかれましては、私が今喋った傾向があった場合には、早めに療育施設や病院にかかってみて、早めに可能だったら療育をちょっと受けてみるのが良いんじゃないかと思います。

もしちょっと違ったとしても、発達が遅れているだけだったとしても、療育を受ける分には問題ないというか、むしろ本人のプラスになることが多いと思いますので、受けないよりは受けるという選択をしてみてほしいと思います。
0歳から6歳という時期は、脳が最も変化しやすい時期です。この時期に適切なサポートをすることで、子どもの可能性を大きく広げることができます。
気になることがあれば、一人で抱え込まずに、専門家に相談してみてくださいね。
それでは、皆様よき療育ライフを。

