【目安】10代のこの行動はADHDかもしれません|発達障害の注意欠如多動症の特徴7選について

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    こんにちは、ゆうです。

    今日は「10代のこの行動、ADHDかもしれません」というテーマでお話ししていきたいと思います。

    幼少期ではなくて、小学校5年生や6年生、中学生、高校生くらいになってから「うちの子、もしかして」と思い始めたお家の方向けのお話です。

    小さな頃はちょっと手はかかったかもしれないけど、そこまで気にはならなかった。

    でも最近は「これはもしかしたら」と感じている。

    そんなパターンのときに、家で見えるこの行動があるとADHD(注意欠如多動症)的な要素があるかもしれないよ、ということを今日は7つに分けました。

    結論を先に言うと、この7つはどれも性格でも育て方でもなく、脳の特徴から出てくる行動なんですよ。

    後半では、なぜ10代になって急に表に出てくるのか、当てはまったら親は何をすればいいのかもお話ししていきます。

    目次

    行動1:提出物や締め切りをいつも忘れる

    まず一つ目は、提出物や締め切りをいつも忘れるということ。

    夏休みギリギリになって宿題をやるようなタイプ、と思っていただければいいかなと思います。

    出す日を忘れちゃう。いつまでにやらなきゃいけないのに、その日を忘れちゃう。

    やったのに出し忘れちゃう。前日の深夜に泣きながらやっている。

    これを親から見ると「もう5年生なのに」「中学生なのに」「なんでこんなに計画性がないんだろう」「だらしがないな」と思ってしまうこともあると思います。

    実際、そういう言葉を投げかけられたと言っている子が結構いるなという印象があります。

    ただ、これがもしADHDだった場合には、もともと脳の機能的な問題なんですね。

    先の予定を今の行動に落とす力、つまり「今何をしなきゃいけないの」という計画を立てる力がちょっと弱いパターンがあるんですよ。

    本当にだらしがないパターンも、もしかしたらあるかもしれません。

    でも、たまにじゃなくて結構な頻度で忘れている場合には、「だらしなさ」は表面で、その下に脳の特徴が隠れているSOSかもしれない。そういうふうに思います。

    行動2:部屋もカバンもぐちゃぐちゃ

    2つ目は、部屋もカバンもぐちゃぐちゃな子ですね。

    部屋とかカバンとか机の中とか、何回言っても3日で元に戻っちゃう。

    「片付けなさい」って何回も言っているのに、どうにもならない。

    こういうときには、やっぱりADHD的な要素があるのかなと思います。

    実は、整理とか整頓って、もともと人間はあんまり得意じゃないと言われているんですよ。

    脳のエネルギーをいっぱい使うから得意じゃない。だけど、整った状態を保っていたほうが楽に動ける。

    これは皆さんもなんとなく感じているところがあると思うんですけど、それを自分でやるってなったときには結構難しい。

    習慣づけもそうだし、自分で良い環境を作るということも、結構難しかったりするんですよね。

    特にADHDに関しては、整理・整頓・見通しといったことが苦手になってきます。

    それを考えるだけで脳がものすごいエネルギーを使ってしまうので、やろうとしても「なんかやる気が出てこない」「なんか疲れるんだよな」という感じになってしまう。

    その結果として、部屋もカバンもこんなふうになってしまう。

    片付けられないのはサボっているからではなく、片付けを考えること自体が脳にとって重労働だからなんですね。

    行動3:ゲームは何時間でもできるのに、勉強は5分も持たない

    3つ目は、ゲームは何時間でもできるし、動画も何時間でも見ているんだけど、勉強は5分も持たない。

    この極端な感じも、もしかしたらADHDかもしれないなと思っています。

    これは集中のムラなんですね。

    ルールを設定しても、状況を整えても、いろんなことをやっても、やっぱりここが改善できない。

    かといって勉強が全くできないわけじゃなくて、テストの本当にギリギリのギリギリになったら頑張っちゃう。

    親から見れば「やればできるのにやらない」「もっと計画的にやればいいのに」と思っちゃうところですよね。

    これは結局、ADHDの脳の機能的な問題で、すぐに返ってくる報酬に強く反応するからなんですよ。

    スマホのスクロールって脳にとって報酬だと言われていますし、ゲームもすぐに勝ち負けが決まるじゃないですか。

    ああいう「すぐにもらえる報酬」に対しては、ADHDはすごく集中できるんです。

    ただ、遠い報酬。勉強を頑張ったから、努力をしたから、最終的に何かが手に入る。

    こういう感覚は、すごくつかみづらいんですよ。

    だから、テスト前に本当は計画的にやったほうがいいんだけれども、なかなかできない。ここから来ているのかなと思います。

    どれだけ対策をしても明らかに改善されない場合には、「やる気の問題」ではなく「報酬の距離の問題」かもしれない。そう考えてみてほしいですね。

    行動4・5:「聞いてない」が多い/静かだけど常に何かをいじっている

    ここからの2つは、見た目は正反対なんですけど、根っこは同じ「注意」の話なので一緒にお話しします。

    行動4:「言ったよね」「聞いてない」が多い

    これもあるあるなんですけど、何回言っても耳で飛ばされちゃうというか、頭に入っていそうなんだけど、次に聞いたら忘れている。

    僕は教える立場なので授業中を見ているとすごくわかりやすいんですけど、心ここにあらずって感じなんですね。

    聞いているように見えるんだけど、「今なんて言った?」と聞くと答えられない。

    会話の途中で「なんで?」と思っちゃうタイプの子で、聞き返してみたら内容を全然理解していない。

    音としては聞いているんだけど、内容として聞いていない。こういう子はADHD的な要素があるのかなという気がします。

    これだけ見ると「やる気がない」「集中力がない」と思われちゃうかもしれません。

    でも、やる気がなく見える状態、集中力がない状態を脳が作ってしまうのがADHDなんですね。

    行動5:静かなんだけど、常に何かをいじっている

    幼少期に喋りまくる、多動で動きまくるという子も、5年生、6年生、中学生、高校生になると比較的落ち着いてきます。

    なんだけれども、それは表面だけ落ち着いているんですね。

    常に何かをいじっていたり、音楽をずっと聴いていたり、勉強中も音楽を聴き続けていたり、寝る前になかなか頭が休まらなかったり。

    本人の頭の中では、うるさい状態が続いているんですよ。

    今までは外に向かって動いていたんだけど、今度は頭の中がうるさい。

    だから、行動4みたいに「ぼーっとしていて聞こえない」パターンもあれば、「頭の中がうるさくて聞こえない」パターンもあるということですね。

    ADHDには実はタイプがあって、ぼーっとしている、聞いていないというパターンは不注意型

    頭の中がうるさいというパターンは多動・衝動型に入ります。

    どっちもある場合は混合型と言われるんですけど、何にせよ「静かなように見えて、頭の中はめちゃめちゃうるさい」という子がいる。これが10代のADHDの特徴です。

    行動6・7:思ったことがすぐ口に出る/感情の起伏が激しい

    残りの2つは「ブレーキ」の話です。

    行動6:思ったことがすぐ口に出る

    言わなくていい一言で家族と喧嘩になったり、話に割り込んじゃったり。

    後で「あんなこと言わなきゃよかった」と結構落ち込む子も多いんですね。

    特に友達と複数人でいるときは、ブレーキが効きづらいと言われています。

    中高生って悪ノリみたいなことも結構すると思うんですけど、それは性格が悪いわけじゃなくて、集団の心理も働くし、その瞬間に「なんかしちゃおう」ってなっちゃうんですよ。

    終わってからポロポロと「やりすぎちゃった」というミスが出てくる。

    こういう不意の一言がポロッと出てしまうのは、ADHD的な要素があるかなというところです。

    行動7:感情の起伏が激しい

    最後の7つ目は、感情の起伏が激しいということ。

    はたから見ると情緒不安定に見えるし、年齢的な反抗期にも見えるんだけれども、そうじゃない。

    感情を抑える前頭葉がブレーキの役割をしてくれるんですけど、ADHDの場合はそこがちょっと弱いんですね。

    急に怒ったと思ったら、次の瞬間には楽しくなっちゃったりする。

    本人も「なんでだろう」と思っちゃうんだけど、よくわからないまま感情に突き動かされてしまう。

    「もうちょっと冷静でいればいいのに」と思っても抑えきれない。

    反抗期に見える感情の波の正体が、実はブレーキの弱さだったということは、10代では結構あるかなと思っています。

    当てはまっても、それだけでADHDとは限らない

    ここまでの7つが、僕がADHDの特に10代に当てはまる特徴かなと思うものです。

    ただ、この特徴があったからといって、必ずADHDですということにはなりません。

    正直、これは誰しもちょっとずつはあると思うんですよね。

    じゃあ何を見るのかというと、3つあります。

    • 長さ:小5も小6も中1も中2も、長いこと続いている
    • 場面:学校でも忘れ物をするし、お家でも忘れ物をする
    • 強さ:ぼーっとしている時間が明らかに長い、周りが声をかけても聞いてくれない

    頭の中で思考がぐるぐるぐるぐる起きてしまう。スマホを見続けたら、周りが声をかけても本当に聞いてくれない。

    そういうふうに、明らかに生活上に困難が出ている状態なのか。

    こういったことを総合的にお医者さんが見て、最終的に「ADHDですね」となります。

    だから、もし当てはまっていて困りごとを抱えているんだったら、病院にちょっと行ってみてもいいのかなと思います。

    もしそうだったら、それは本人の努力でどうにかなる問題じゃないんですね。

    ADHD的な特徴は、本人の頑張りをむしろ邪魔している可能性がある。

    そういうときには、早めに専門的なサポートにつながって解決していくのがいいんじゃないかなと思います。

    なぜ10代で急に表に出てくるのか

    で、ここでちょっと軽くおさらいをしておきたいんですけど、なんで10代で急に表に出てくるのか。理由は3つあります。

    求められる自己管理が10代で急に増える

    小さな頃は、お父さんお母さんがいろんなことをやってあげているから、周りが気づかないんですね。

    これは先生も一緒で、時間割とか持ち物とかも管理してくれていた。

    年齢が上がってそこを管理しなくなったときに、初めて困ることが出てくるパターンが多いかなと思っています。

    これは境界知能の子や発達グレーの子もそうなんですけど、自分で何かをしなきゃいけなくなったときに、その苦手さがすごく出てくる。

    もともとそういう要素があったんだけど、周りがサポートしてくれていたから分かりづらかった、ということですね。

    遠い報酬にエンジンがかからない

    一般的に定型と言われている人たちは、「勉強すれば点が取れる、点が取れたらいいことが起こる」と考えて計画を立てて勉強できる人もいます。

    ただ、ADHDの要素がある子の場合、「今頑張ったら先の未来で報酬が得られるよ」というのがちょっと分かりづらいんですよね。

    即時性のある報酬だったら嬉しい。「これ頑張ったら何かもらえる」だったらすぐ頑張れる。

    でも進学とか就職とか、もっと先の話で頑張らなきゃいけないことに対しては、その瞬間は頑張れない。「やる気でねえな」となっちゃう。

    それよりは、ゲームとかSNSみたいにすぐにもらえる報酬があるものに、どっぷりはまりやすい。

    だから計画的にやるというのが難しくて、対策としては細分化してあげるとか、そういうのがあるんですけど、そこはまた別の話ですね。

    脳のブレーキは約3年ゆっくり育つ

    これ、知らない方が結構多いんですけど、ADHDの脳は定型の子どもたちと比べてゆっくり成長すると言われています。

    成熟が3年から、部分によっては5年くらいゆっくりだと言われている子もいるんですね。

    全員とは言わないんですけど、小学校5年生だったとしても、何かを止めるブレーキ機能は、まだ小学校1年生や2年生レベルという可能性もある。

    中学生になっても小学生レベル、高校生になっても小中学生レベル、ということはあります。

    だから、本人たちや周りが思うよりも、脳はまだ成長の途中で、学年相応にできないこともある。ここを見ておいてあげるといいのかなと思っています。

    性格でも育て方でもない

    ここまでトータルすると、いろんなことができていないのは、結局ADHDの脳の特徴の問題なんですね。

    性格でも育て方でもないんですよ。

    トマトの種をまいたらトマトが出てくるのと同じで、もともと脳がそうなっているから、その特徴が現れただけ。

    僕はよく脳の違いをWindowsとMacに例えるんですけど、OSが違うのに同じソフトを無理やり動かそうとすると、動かないし、壊れちゃうんですね。

    環境がちょっと合致していないから本人たちは辛くなっちゃうんだけど、環境が合うところに行けば、もっともっといろんなことができるわけです。

    ということは、どこの環境でどういうことをするのか、本人に合う内容を環境と合致させていくことがすごく重要なのかなと思っています。

    本人が好きでADHDになりたいと思ったわけじゃないから、あんまり責めてほしくないな、というのが現実かなと思っています。

    まとめ:当てはまったら、親は何をするのか

    最後にまとめとして、当てはまったら親は何をするのか、少しだけお話しします。

    まず一つ目は、やっぱり叱るのをやめてほしいですね。

    小学校低学年だったら口を出しちゃうかもしれないけれど、この年齢になってきたら、本人たちにある程度任せていくことが大事です。

    そして何よりも大事なのが仕組み化です。

    ADHDは自分の能力で何かをやらせるんじゃなくて、外部の仕組みをしっかり使って、本人たちの「やること」だけに集中させる。これが一番効率よく能力が伸びていきます。

    • スマホのアラームをつける(これは一緒にやってください)
    • 持ち物は玄関のドアに貼っておく
    • 「だらしない」ではなく「今これしようね」と声をかける
    • 頭の中だけで管理するのが苦手なら「今日からこれ使ってみよう」と提案する

    そうやっても忘れる可能性はあるんだけど、仕組みによって忘れ物を少なくしていく。これを最初に決めておくのがADHDの領域かなと思っています。

    本人たちもまだ自分のことを知らない時期であり、知りたい時期でもあるから、「これ使ったらいいよ」「これやってみたらいいよ」と提案していくことがすごく大事です。

    それから、罰を与えるよりは報酬を与える。できる限り報酬を今に近づけていく

    「これやったらこれ買ってあげる」というのは安直ですけど、ちっちゃな子と一緒かもしれないけども、結構有効なんですよ。

    最後に、診断がなくても相談はして大丈夫です。

    担任やスクールカウンセラーに相談できる方はしてみればいいし、学校では相談しにくいなという場合は、地域の小児科や医療機関、発達の病院で調べたら地域のものが出てくると思うので、そういうところに相談してみるのがいいんじゃないかなと思います。

    ちなみに、僕自身もADHDなんですね。

    でも、ADHDだからといって人生が終わりではなくて、この能力をじゃあどうやって使っていくのか。僕はそこなんだと思っているんですよ。

    10代になれば小学校低学年の頃よりも頭は回るようになっているから、苦手なことを解決できる可能性はむしろ増えるわけです。

    お父さんお母さんも、怒るよりも「一緒になって解決していこうぜ」という気持ちでいてもらえると、本人たちはより良くなっていきます。

    ADHDの気質がある子は、その気質のエネルギー量をどの方向に伸ばすかによって、全然いろんなものが変わると思っていますので、頑張ってやっていければいいんじゃないかなと思っております。

    最後まで読んでくださってありがとうございます。

    また次の記事でお会いしましょう。皆様、良きライフを!

    ゆう先生
    相談支援員・児童発達支援員
    富山県富山市で児童発達支援、学習支援、相談支援などを行なっています。またYouTubeやInstagramなどでも療育のアレコレを発信中。
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