支援のキホン

上手な褒め方について|子どもの発達障害を解説

yuu

こんにちは!ゆう先生です!

お子さんに「すごいね!」「よく頑張ったね!」と声をかける場面は、子育てや教育の中で日常的にあることですよね。

でも、ただ褒めるだけではなく、その「褒め方」を少し工夫するだけで、子どもがさらにやる気を持って挑戦したり、自分の成長を実感したりできるとしたら、試してみたくなりませんか?

本日は、「子どものやる気と自信を引き出す上手な褒め方」について、お話しします。

ポイントは、「結果よりも過程に注目すること」と、「子どもが本当に嬉しいと感じる褒め方」を見つけることです。

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なぜ褒め方が大切なの?

褒めることは、子どもの挑戦や努力を応援し、成長を後押しするうえで欠かせない手段です。

大人からの「よくできたね!」という言葉をきっかけに、子どもは自分の取り組みを「やってよかった!」と感じ、また頑張ろうという気持ちにつながります。

しかし、褒め方には「より効果的な方法」があります。

ただ漠然と「えらいね」「いい子だね」という結果だけを褒めるよりも、

ママ
ママ

い・つ・もお片付け手伝ってくれて、ありがとう!

Aくん
Aくん

うん!!

このように、努力のプロセスや小さな成長を具体的に伝えると、子どもは「頑張ればできるんだ!」と実感し、自発的な行動や意欲が高まります。

これが、褒め方を工夫する意義なのです。

結果ではなく過程を褒めることの大切さ

「100点をとって偉いね」や「1位になってすごいね」と、成果そのものを褒めることは確かに喜ばれます。

でも、これだと子どもは「結果が良くないと褒められない」と思い込み、失敗を恐れてしまうかもしれません。

一方で、過程(プロセス)を褒めると、

「たとえ失敗しても努力が評価される」

「前よりちょっと上達したら褒めてもらえる」

と子どもは感じやすくなります。

具体的には以下のような声かけが有効です。

小さな変化や成長に注目する

  • 昨日は途中であきらめちゃったけど、今日は最後まで粘って頑張ったね!
  • 前より姿勢が良くなったね
  • この前よりも字が丁寧になってるよ

努力や工夫を取り上げる

  • 今日はいつもより落ち着いて計算してたね。計算ミスが減ったよ。
  • 一回でうまくいかなかったけど、再挑戦できたのがすごいね!

失敗や間違いも成長の一部として認める

  • うまくいかなかったけど、それでももう一回挑戦したことがえらいね。

その上で、

  • 次はもっと上手くできるよ。

このような声かけによって、子どもは「努力すれば変われるんだ」と理解し、自信を育んでいきます。

ただし、「自信」は一朝一夕でできるものではなく、また周りの環境などで移ろいやすいものなので、

じっくりと、ゆっくりと、小さな成功を積み上げていくことが大切です。

支援者も焦らず、何度も、繰り返し褒めてあげることが大事です。

本人が「嬉しい!」と感じる褒め方を見つける

どんなにいい言葉でも、子どもが「これじゃない」と感じれば、逆効果になることもあります。

子どもが本当に喜ぶ褒め方を見つけるためには、子どもの好みや特性を観察することが大切です。

1. 好きなものを活用する

子どもが好きなキャラクター、モノ、趣味があるなら、その要素を褒め方に取り入れてみましょう。

例えば電車が好きな子には

ママ
ママ

今日の頑張りは、まるで特急列車みたいなカッコ良さだったね!

例えば図鑑が好きな子には

パパ
パパ

こんなことも知っているなんて、まるで昆虫博士みたいだね!

このように、子どもの世界観に合わせた褒め言葉を考えると、子どもはより嬉しく感じます。

この時に言葉が正確じゃなくてもOKかと僕は思っています。

「ウルトラマンみたいだね」って一見意味がわかりませんが、本人が喜びを感じることが重要なのです。

2. 嬉しいやりとりを増やす

言葉だけでなく、ハイタッチや拍手、ギュッと抱きしめるなど、体を使ったコミュニケーションを加えると、喜びが倍増します。

ママ
ママ

お疲れさま!すごく頑張ったね(ハイタッチ)!!

パパ
パパ

今日はよく頑張ったね!本当に素晴らしいよ!(一緒に拍手)!!

こうしたやりとりは、子どもにとって達成感と喜びをより強く感じる瞬間になります。

ただし、触覚過敏の子供や、自閉傾向が強いこの場合には、本人の感覚に合わせて行う方が良いです。

3. 環境を整える

褒めるタイミングや場所も意外と大事です。

落ち着いた環境、静かな部屋、笑顔で目を合わせて話すなど、褒めるための雰囲気づくりを心がけることで、言葉の温かさがより伝わります。

例えば、人前で褒められると恥ずかしがる子には、2人きりになったときに

ママ
ママ

さっきの頑張り、ほんとすごかったよ!

と伝えるなど、個性に合わせて工夫しましょう。

特に女の子の場合は、男の子と比べて、周りの目を気にしたり、本人は気にしなくても、その周りの女の子が気にするパターンもあるので、

どの環境で、どんな声掛けをするか?は結構大事かと思います。

上手な褒め方を実践するステップ

「過程を褒める」と「子どもが喜ぶ褒め方」を実践するためには、ちょっとした準備が有効です。

1. 事前に観察する

子どもの行動を普段からよく観察し、

ママ
ママ

この部分が以前より良くなっているな!

パパ
パパ

この行動は子どもにとって、新しい挑戦だったな!

と考えてみましょう。褒めるポイントを見つけやすくなります。

2. 具体的に伝える

「頑張ったね」だけでなく、

ママ
ママ

頑張って苦手な算数を毎日練習したから、計算が早くなったね

というように、どの部分がどう良くなったかを具体的に説明します。

これによって、子どもは自分の努力を客観的に理解できます。

3. 失敗や間違いを怖がらせない

過程を褒めるメリットは、失敗しても「そこまで頑張ったことが大事」というメッセージを伝えられる点にあります。

「少しずつ良くなってるよ」と言われれば、子どもは「また挑戦してみよう!」という気持ちになりやすくなります。

基本は一緒で「過程を褒める」と「子どもが喜ぶ褒め方」が重要なのを忘れないでください。

ただ、ここまで読んでみて、正直「どう褒めれば良いか、分からない〜」って方は、オンライン相談支援(初回無料)を行っておりますので、

そちらも合わせてご確認いただければ幸いです。

まとめ

本日は、「子どものやる気と自信を引き出す上手な褒め方」について、お話ししました。

褒め方を少し工夫するだけで、子どもたちのモチベーションや自信はぐんと高まります。

「過程を褒める」ことを意識し、「子どもが喜ぶ褒め方」を探しながら、毎日の声かけを少しずつ変えてみてください。

最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れてくると「ここを褒めたら子どもが自信つけそう!」というポイントが自然にわかるようになります。

そして、小さな成功体験の積み重ねが、子どもたちの未来への大きなエネルギーになります。

「もっと頑張りたい!」「もう一度挑戦したい!」と思える瞬間を、たくさん作っていきましょう。

そうした瞬間こそが、子どもたちの成長を支える大きな原動力になります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

ABOUT ME
ゆう|Yuu
ゆう|Yuu
子どもの発達の専門家
現役児童指導員。一般社団法人dil理事。年間300回以上、通算2000回以上の療育。児童発達の専門家。富山県内の療育施設で主に児童・幼児の療育を行っています。
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