ASD自閉症の子どもの早期発見のポイント10選(幼児・乳幼児)
こんにちは、療育の先生、ゆうです。
今日は、自閉スペクトラム症(ASD)の子どもたちの早期発見のポイントについてお話しします。
私が考える早期発見のポイントは10個あります。
これらのポイントに該当する項目が多ければ多いほど、ASDの可能性が高いと言えるかもしれません。
ただし、これらはあくまで傾向であり、定型発達の子どもたちでも見られることがあります。
もし、今回ご紹介する10個のポイントに当てはまるものが多いと感じた場合や、ご家庭や幼稚園・保育園での生活で困り事が多いと感じる場合には、ぜひ参考にしてください。
では、始めていきます。
1. あやしても笑わない
最初のポイントは「あやしても笑わない」です。
通常、赤ちゃんは「いないいないばあ」などをすると喜ぶものですが、ASD傾向のある子どもは、喜ばないことが多いです。
むしろ顔を背けたり、抱っこを嫌がることがあります。他者とのコミュニケーションに対して、遠慮したり、怖がったりする傾向が見られることが多いです。
2. 視線を合わせない
次のポイントは「視線を合わせない」です。
これは小学校に入っても続くことが多いですが、特に幼児期において、視線を合わせない子どもが多いです。
特に、自閉症や高機能自閉症の子どもたちは、他人の顔の表情を読み取ることが苦手で、目を合わせることが少ない傾向があります。
3. 後追いをしない
3つ目のポイントは「後追いをしない」です。
愛着行動が形成されにくく、お母さんがいなくなっても泣かない、探しに行かないことがあります。
これが、育児が楽だと感じることもあるかもしれませんが、成長するにつれて「何かが違う」と気づくことがあります。
4. 名前を呼ばれても気がつかない
4つ目は「名前を呼ばれても気がつかない」です。
幼児期には、名前を呼んでも反応しないことが多いです。
特に聴覚情報の処理が弱く、視覚に頼る子どもが多いです。このため、呼びかけても反応が鈍いことがあります。
5. 言葉の遅れが見られる
次に「言葉の遅れが見られる」というポイントがあります。
これは、ASDの診断を受けるきっかけになることが多いです。
言葉が遅れている、初語が出ても語彙が増えないといった特徴が見られる場合には、注意が必要です。
6. 同年代の子どもに関心がない
6つ目は「同年代の子どもに関心がない」です。
一般的に、2歳から3歳の子どもは周りに強い関心を示しますが、ASD傾向のある子どもは、他の子どもと一緒に遊ぶことが少なく、1人で遊んでいることが多いです。
7. 音や光などに敏感
「音や光などに敏感」という特徴もあります。
ASDの子どもたちは感覚過敏の傾向があり、ちょっとした音や光に対して過敏に反応します。
逆に、特定の視覚的な刺激に強い興味を示すこともあります。
8. 同じ行動を繰り返す
次に、「同じ行動を繰り返す」というポイントがあります。
手をひらひらさせる、ドアの開け閉めを繰り返す、ジャンプを繰り返すなど、同じ行動を執拗に繰り返す傾向があります。
9. 特定の場所やルーティンにこだわる
「特定の場所や方法、ルーティンにこだわる」という特徴も、ASDの子どもたちによく見られます。
毎回同じルートで幼稚園に行かないと気が済まない、いつも同じ服でないと落ち着かないなどのこだわりが強いことがあります。
10. ごっこ遊びが苦手
最後のポイントは「ごっこ遊びが苦手」ということです。
特に4歳から5歳の子どもたちがよく行うごっこ遊びが苦手で、代わりに現象を繰り返し観察するような遊びに興味を持つ傾向があります。
まとめ
今回ご紹介した特徴は以下の10個になります。
- あやしても笑わない
- 視線を合わせない
- 後追いをしない
- 名前を呼ばれても気がつかない
- 言葉の遅れが見られる
- 同年代の子どもに関心がない
- 音や光などに敏感
- 同じ行動を繰り返す
- 特定の場所やルーティンにこだわる
- ごっこ遊びが苦手
以上の10個のポイントに該当することが多い場合には、ASDの可能性を考慮し、早めに専門機関への相談を検討することが大切です。
早期の療育を始めることで、多くの改善が見られるケースもあります。困ったことがあれば、早めの相談をお勧めします。
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。